いろは一族 永久と刹那の輪舞

「俺の屍を越えてゆけ」のプレイ記です。

いろは一族 永久と刹那の輪舞

1020年6月~1022年4月 いろは布都

1020年6月~1022年4月 いろは布都


逝去回です。
いろは一族四代目当主・いろは布都の番となりました。

過去の話題と重複する場面・感想等が異なる箇所もありますが、布都様の人生を締めくくる総括になるため改めて色々と振り返っていこうと思います。

※一部のスクショデータが破損したため、足りていない箇所があります。大変申し訳ございません……。

 

1才10ヶ月


ご長寿自慢・第2位です。

長く生きたって気持ちとはやく何とかしてあげたいって気持ちが半々のまま、ここまできてしまいました。

長く生きてほしい気持ちはどの一族にも共通して言えることなんですが、布都様に関してはより複雑な感情を抱くことが多かったように思います。

山越え世代の当主は特に難しい立ち位置です。
短命である以上生死について考えることは必然と多くなりますが、朱点童子を倒し真実を目の当たりにした彼らにとってそれは他世代と比べてより重要視されていたように思います。

◀1021年11月のスクショ
生きるために山を越えた彼らですが、その行動自体が夢物語だったという事実はなかなかに受け入れ難いものでもあります。
全てを受け入れることは難しいですが、山越えを境に一族にとっての生死とは何か、その時代を生きる彼らだけでなくプレイヤー目線にとっても常に考えさせられる問題でもありました。

 

槍使い

◀1020年6月のスクショ
いろは一族にとって初めての槍使いです。

前後の敵を貫通する使い勝手の良さと素質と攻撃力の高さから、布都様がアタッカー役になるにはそう時間はかかりませんでした。
布都様が槍使いだったからこそ、各ダンジョンの大ボスを倒せた・山を越えられたと言っても過言ではありません。

逆にサポートに関してはてんでダメでした。
というのも、実は技力が107しかないんですよね。
アタッカーだったというのも加味して、誰かをサポートすること自体が苦手だったように思います。使う術も道中の速瀬がほぼメインでしたし。

◀1020年7月のスクショ
そんな彼の訓練時の師事は2回とも波瑠チャソでした。
元々優しい性格の彼でしたが、その優しさは波瑠チャソから受け継いだ部分が大きいのかもしれません。

 

前世代との関係性


ニコラ様と保乃さんは、良くも悪くも後の世代に大きな影響を与えた2人です。
布都様が当主になったキッカケはニコラ様を救いたかったからですし、ニコラ様が亡き後は保乃さんが叱咤激励する立場が多く、いろは一族が山越えを語る上での重要な人物になります。

 

①ニコラ様との関係性

◀いろはニコラ逝去回・遺言
ニコラ様と布都様はタイプが異なる親子です。
要は似ていないんです、ニコラ様と布都様って。どちらかと言えば祖父に当たる伊吹くんに雰囲気が似ていると思うくらいです。
ですが、「目の前の現実から立ち直るまでに時間が掛かる」点に関しては親子揃ってそっくりだなと嫌でもそう思わざるを得ない場面が多かったように思います。
思えば伊吹くんもそのタイプですね。そういった点も知らず知らずのうちにゲーム内で引き継がれているんでしょうか。

ニコラ様の遺言にもある「雨」は布都様の人生にとって大きな意味を持っていて、布都様の転機にあたる日には雨が身近にありました。

◀1021年11月幕間漫画
この幕間漫画のラストシーンは意図的に雨の描写を入れています。

◀1022年4月のスクショ
皮肉にも、布都様が逝去する直前まで討伐先(おぬえちゃん視点)では雨が降っています。
雨はいつかは晴れるものですが、布都様の心にはいつの日も雨が降り続いていた・傍にあったと考えると、知らず知らずのうちに自ら言葉の呪いにかかっていったんじゃないでしょうか。

 

②保乃さんとの関係性


保乃さんが持っていた諦めの悪さは布都様は持ち合わせておらず、1021年5月~6月の月跨ぎ討伐は彼に大きな変化を与えてくれたと思っています。
この頃から本格的にいろは布都としてではなくいろは一族四代目当主として行動することが増えてきました。
ですが、保乃さんは元々当主になりたがっていましたし、自身が当主になってしまったことに対する引け目を少なからず感じていたと思うんです。気にするだけ無駄と保乃さんから一蹴されていると思いますが。
布都様は1人で抱え込むタイプなので、誰かが大丈夫と言ってもなかなかそれを自分の中で昇華できない性格のため、そういった面で保乃さんに心配かけたことが多かったはずです。

 

③ニコ保乃との関係性

布都様とニコ保乃の違いはやはり山越えの一言に尽きます。
この2人が成しえなかったことを成しえた・乗り越えたという実績は一族史の中でもかなり大きいですし、上記でも軽く触れましたが布都様じゃなければ山越えは不可能だったはずです。

◀1022年2月のスクショ 心水の成長が低迷
けれど、ニコラ様時代に山を越えていれば布都様が今現在のような状況に陥ることもなかったんじゃないか……とも思ってしまいます。
物事のタイミングが悪い方へと進みがちなんですよね、布都様って。

しかし、最初にも語ったように良くも悪くも後の世代に大きな影響を与えた2人ですし、布都様本人としてもこの2人に関しては心から尊敬していると思います。

 

いろは一族・四代目当主

◀1020年12月のスクショ 当主任命のシーン
布都様が四代目当主になってから、何もかもを彼に頼りっぱなしでした。
何度も語っているように、戦闘面に関しては謙遜無しにまっっっじで強かったです。その強さにプレイヤーは何度も救われました。
おかげさまで戦歴が断トツで1位です。

だけど、布都様は誰かを引っ張っていくというカリスマ的なものは持ち合わせていなかったように思います。
ニコラ様の項目でも語りましたが、この親子が似ていないと感じる要因の1つですね。
どちらかというとそういうのはニコラ様や千代乃っちなどの我が強い子が得意としているイメージです。
「性格は当主向きじゃないけれど強さは当主向き」という、今までのいろは一族にはいないチグハグした子でした。
おかげでつらい想いも沢山したし・させてしまったように感じます。

プレイヤーとしても一族の想いとは反対の指示する場面が多かったですし、選択肢1つ1つに後悔がないように振る舞うのは出来なくはないけれどそれはとても難しい、と布都様の当主という立場を通じて痛いくらい体感しました。

 

交神

◀1020年9月のスクショ
正直お似合いだと思ってはいます。
お互いに色白・瞳の色も同じですし、しっかりしてそうな所とか諸々も加味して。
ただ、交神月近辺の状況に対しての交神セリフがまっっっっったく噛み合っていないのが原因で、交神記事が大変なことになっちゃいました。
プレイ記では円子様をあたかも悪者のように描写しましたが、あれは布都様目線での話であり、他者から見たら全然そんな風ではない……というのがオチです。
それだけ布都様には余裕が無かったんだと思って頂ければ。

伴侶としての関係性ではなく恋愛感情を抱かないパートナーとしての関係性を築けていたら、娘のおぬえちゃんとの関係性も今より良好だったんじゃないかと思わずにはいられません。

 

いろはへき瑠との関係性

◀1021年11月幕間漫画
へき瑠タソとの関係性表すとすれば、それは「両片思い」の一言に尽きます。

(能力の上がり方が)好戦的に偏りがちないろは一族ですが、布都様とへき瑠タソはどちらかといえば穏やかに成長していった方で、そういった所がお互いに惹かれ合っていったように思います。

◀1021年2月のスクショ
戦闘中でのサポートはへき瑠タソの役割みたいなシーンも多く、自然と隣り合わせになる機会も多かったんです。
九尾吊りお紺戦での状態異常の連続→即治癒対応の進言といい、へき瑠タソからのサポートは常に痒い所に手が届く状態でした。

◀1021年7月のスクショ
言葉にしなくても通じ合うことが多かったのが布都へき瑠の最大の魅力です。

布都様が誰よりも必死になってまで呪いを解きたかったのはへき瑠タソの死がすぐ目の前にあったからで、何かのために死に物狂いで体を張れるのは男女問わずに素敵だなとプレイヤーは思います。
それに、布都様はニコラ様も保乃さんも助けられなかったので、いろはへき瑠という一人の少女だけは何が何でも守ってあげたかったんでしょう。

 

いろはぬえとの関係性


正直言って複雑です。
今までのいろは一族にはなかった関係性ですよね、この親子は。
ニコラ布都親子が似ていないと上記で語りましたが、布都ぬえ親子も同様に似ている部分を探すのが難しいように思います。
おぬえちゃんには布都様の心水を受け継いで欲しかったんですが素質には表れず、それも似ていない部分として後押しをしているんじゃないでしょうか。

◀1021年12月幕間漫画
プレイ記内でおぬえちゃんが布都様を一方的に気にかけるシーンが目立ちますが、それはおぬえちゃんにとって布都様は父親だからであり、それ以上もそれ以下でもないと思っています。
ですが、布都様本人は4代目当主として振舞っていた期間が長いため今更個人(父親)として振る舞うことは難しいですし、他人を気遣うだけの余裕が既に無い状態だとも言えます。
関係性って時間を掛けて構築していくものですが、一族内で長生きした方とはいえこの親子に関しては圧倒的に時間が足りていないの一言に辿り着くんじゃないでしょうか。

とは言え、布都様は根本的な部分が優しいので、心のどこかではおぬえちゃんを心配していると思いたいのがプレイヤーのエゴです。
布都様が最期に目にしたのが娘の敗走した姿なのも受け入れ難い事実ですね……。

 

ちょりおコンビとの関係性

まっっっっっじでこの2人には手を焼いていたと思います。
すぐに燃やそうとするわ、人嫌いだわ、何より互いに心水は育たないわ、etc.
ベクトルの違う自由奔放さのせいで統率をとるだけでもかなり大変だったと思います。
かく言うプレイヤーも、この2人に関しては手を焼く場面が人一倍多かったです。


◀1021年11月のスクショ
そんなちょりおコンビですが、彼女らのサポートが無ければ大江山越えは不可能でした。
実質朱点童子にダメージを与えたのは布都様ですが、そんな布都様を常に万全の体制でバックアップしていたのがちょりおコンビです。
今では一族を引っ張っていく立ち位置にいる2人ですが、布都様の強さをその身で見てきたからこそ上手に立ち回れているんだと思います。

後はなんて言いますか。
ちょりおコンビの自由奔放な所を布都様は持ち合わせていないので、手を焼きつつも正直なところ羨ましくもあったはずです。
大江山からの立ち直りも早かったはずですし、そういったメンタルの強さも尊敬していたんじゃないでしょうか。

 

いろはルキアとの関係性


お互いにコミュニケーションに失敗しているのでいろは一族の中でも相性は断トツで最悪です。

◀1022年3月幕間漫画
職業こそ違いますがこの2人は師弟組になるはずでした。
ですが、自分の意志を殺してしまう布都様と自分の意志を第一にするルキア様とでは根本的な考え方がまず違いますし、何を捨て何を拾っていくのかの優先順位が180度異なるので、この結果は在るべくしてあったとも言えます。

次期当主に関してもそうです。
ルキア様にとってはこれからを決める大切なことですが、布都様にとっては当主になったことで人生の多くを犠牲にしてきたので難しい話だったようにも思います。

短命の呪いである以上戦うことに重きを置きがちの一族ですが、だからこそコミュニケーションの1つ1つは彼ら彼女らにとって大切なのだと改めて気付かされた瞬間です。
とは言っても、プレイヤーの意志で行動する人たちではないのでそこが難しい所でもありますね。

 

印象に残ったこと

布都様関係で1番印象に残っているのが、上記でも軽く触れた「九尾吊りお紺戦の状態異常」大江山の朱点童子戦」です。

 

①九尾吊りお紺戦の状態異常

九尾吊りお紺さんとは2回戦っていますが、印象に残っているは1戦目です。

◀1021年2月のスクショ
(今見ても面白いな、このスクショ……。)

状態異常の他に道中の宝箱トラップに引っ掛かったりもしているので、意外とそういったギミック系には弱い方なのかもしれません。
俺屍は一般的なRPGと比べると難易度が高いゲームだと感じていて、その要因の1つが敵からの状態異常です。
毒・混乱などの状態異常がいかに厄介かというのを嫌でも味わうのがこの九尾吊りお紺戦だと思います。
布都様が必要以上に状態異常にかかっていたのも思い出深いです。当時はそれどころではありませんでしたがw

 

大江山の朱点童子

◀1021年11月のスクショ
俺屍で1番好きなセリフが、この朱点童子のセリフです。
悪役ポジションにいる朱点童子ですが、悪役とて命は平等に存在するというのが分かるシーンでもあります。とても好きです。

1021年11月の挿絵
大江山討伐は俺屍の中でもターニングポイントの1つなので、プレイ記も挿絵もかなり気合いを入れました。

◀1021年11月のスクショ
朱点童子戦に関しては、布都様しか狙われないというある意味見方を変えればタイマンという構図になるのが大変熱かったな……と、今でも思い出すだけで手に汗握ります。
サポートありきとはいえ、布都様1人で朱点童子を倒しきったのは流石の強さだと思わざるを得ません。

 


だからこそ、布都様という戦力が欠けてしまうのはとても不安だし勿体なくも感じます。

 

遺言

腹に溜まってるもんを、洗いざらい
吐いてから 行こうと思ったけど…
今さらだしなぁ…

ま、あっちに着いたら
あいさつ代わりに
盛大に ぶちまけてやるとするか

………………はい。

プレイヤーが
「いろは布都は、いろは布都としてではなく4代目当主として生きていた」
と散々語っていたのは、この遺言が根本にあったからです。

言いたいこと、文句の1つや2つ、布都様の中に沢山あったんじゃないかと思います。
だけど、最期の瞬間までそれは言えなかった。
それは布都様が優しかったからというのもありますが、当主としての立場や肩書に対し誰よりも重きを置いていたからだと考えています。
いろは布都個人なら言えても、いろは家当主という立場だから言えなかった、というシーンは想像に難くありません。
色んな感情を我慢していたと思います。個人としての情を出さないことで当主としての立場を真っ当しようとしていたのかもしれません。だからこそ4代目当主でいられたのだと思います。

 

当主の指輪の託し先

そんな布都様が誰に当主を託すか、ですが。


おそらく「おぬえちゃん」に指輪を託すんじゃないかと思います。

布都様は誰よりも人の死に敏感です。
いくつもの死を目の当たりにし、その全てを助けられませんでした。
次第に「もう誰も死んでほしくない」そう考えるのが自然の流れだとプレイヤーは思うんです。
心が疲弊しまったとはいえ、血の繋がった実の娘を見殺しにするほど悪逆非道ではありません。それが布都様のいい所でもあります。

話は変わりますが、布都様が今日まで生きてこられたのは当主の指輪の効果と考えています。
当主の指輪が布都様の命を繋いでいた。
それなら、次の命の繋ぎ先は、すぐ目の前にいるおぬえちゃんになるのは想像に難くありません。
これはプレイヤーの妄想ですが、いろは家当主として指輪を託したのではなく、最初で最後の父親としての姿でおぬえちゃんに指輪を託したんだと思います。
当主にするためではなく、生かすための道具として。

 

メタ発言になりますが、「死ぬはずの月に当主を世襲するとその月には死ななくなる」システムがあります。あるらしいです。
実機プレイ中、プレイヤーはこのシステムを知りませんでした。
おぬえちゃんを当主にさせたのも、プレイヤーがおぬえちゃんを救いたいという藁にも縋る想いからきたものです。
おぬえちゃんが敗走をしなかったらルキア様が当主になっていたはずです。彼女、かなりお強いですからね。
ただ、実のところ1022年4月の七天斎八起戦はリセットを3回ほどしておりまして、3回ともおぬえちゃんが七天爆で敗走しているんです。
だからこれは運命なんだと思います。おぬえちゃんが当主になるための。

 

総括


布都様は強い、だけど心は誰よりも弱かったの一言に尽きます。
その強さと弱さをいろは家当主という肩書き1つで耐えて生きていました。
そこがある意味人間味らしく、布都様が布都様であるようにも思えるのも事実です。
プレイヤーはそんな布都様が大好きですし魅力の1つなのだと、改めてこの逝去回でそう感じることができました。

今までお疲れさまでした、と労いの言葉を掛けてあげたいです。

 

そして


そんなわけで、来月からはおぬえちゃんが5代目のいろは家当主となります。
5代目当主及びいろは一族を何卒よろしくお願いいたします。

 


イツ花さん、結構適当なこと言ってますね……。
この家で1番空気が読めないのはもしかしたらイツ花さんなのかもしれません。

 

7000文字弱の長文となりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。